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店舗デザイン設計実績事例-CHATROIS(シャトロワ)神戸元町-ミラー虚像と合わさって完成する店内空間
CHATROIS(シャトロワ)神戸元町 ミラー虚像と合わさって完成する店内空間
CHATROIS(シャトロワ)元町_店内_パリのアパルトマンの室内のイメージ

店舗情報

シャトロワ
担当業務:建物外観デザイン・店舗デザイン・設計監理
店舗外装・内装デザイン:東潤一郎, 椎野永稔(JAラボラトリー)
カテゴリー:スイーツショップ
オープン:2014年4月26日
面積:13㎡
住所:兵庫県神戸市中央区三宮町3-1-1
電話:078-326-1060
公式web site:シャトロワ

協力
ライティングプラン:伊藤賢二(マックスレイ » Homepage
ロゴデザイン:真木克英(funky drummer » Homepage
ファサード切絵原画制作:藤乃優里(» Homepage

施工:岩見創工

クライアント:シャトロワ株式会社

実績事例写真

CHATROIS(シャトロワ)ファサードから店内を見る_ブランドショップの様な佇まい_
シャトロワ(CHATROIS)神戸元町 店舗外観
店舗入口の自動ドアの正面に、ケーキの冷蔵ショーケースとサインが光るミラーが設置されています。
CHATROIS(シャトロワ)店内02
店内左側の壁は全面ミラーで、そこに写った虚像と合わさって店舗のデザインが完成します。小さな空間を広く見せる効果を狙っています。
CHATROIS(シャトロワ)店内の壁の一面は鏡になっており、店内を倍の広さに見せる。写った虚像で、店内のデザインは完成する
天井の間接照明もミラーに写り、正円の形となります。
床は貼り分けパターンがピッタリと反転し、倍の広さに見えています。
CHATROIS(シャトロワ)店内カウンターバック発光サイン_ダミー扉
カウンターの後ろのダミーの扉。
扉は鏡に写ることで「両開きの扉」に見せています。
CHATROIS(シャトロワ)ダミーの両開き扉ガラスアンティークノブを引き、少し開いている
ダミーの扉を少し開いている様に設置することで、扉の向こうに空間があるかの様に感じさせます。(実際は、扉の向こうは壁です)
ドアノブは、アンティークのガラスノブを使用しています。
CHATROIS(シャトロワ)店内壁全面ミラー_半割りのテーブル_半割りの椅子_ミラーに写って完成する
壁のミラーに取り付けられた半分に分割されたテーブルと椅子は、写った虚像と合わさり、その姿が完成します。
CHATROIS(シャトロワ)壁面棚_鏡面の額で商品が額に飾られた絵に見える_カウチソファーは、商品棚で収納となっている
店内右側の壁
パリのメゾンの部屋というブランドのコンセプト設定に合わせて、額を飾った壁とカウチソファーの置かれた部屋のシーンを作っています。
額はガラス板による商品棚、カウチソファーも上は商品棚、座面より下は在庫収納スペースとなっています。収納のパネルはステンレスの鏡面で、床の市松模様の貼り分けを写し、収納の存在を消しています。
CHATROIS(シャトロワ)ファサードディスプレイコーナー_ディスプレイのバックのみが鏡となっている。鏡はグラデーションになっていて、写った像は幻の様に消える
ウィンドウディスプレイ
オットマンのサッシ側はウィンドウディスプレイの台となっています。ウィンドウディスプレイスペースの間仕切りはガラスにミラーシートを貼っています。ミラーシートはドットグラデーションとなっており、ミラーに写った像は上に向かうにつれてふわっと消えていきます。
CHATROIS(シャトロワ)古い建物外観をテントで覆う_テントには、パリの古い建物の外観をモチーフにした切り絵をプリント
古い建物の2階より上をテントにより全面を覆いました。パリの建物をモチーフにした切り絵をプリントしたテント生地でカバーすることで、イメージを一新しました。
CHATROIS(シャトロワ)トアロードに面した建物ファサード_夜の神戸元町の街並みに浮かび上がるパリの建築外観の切り絵
神戸元町トワロードの景観に溶け込み、上品で華やかなシーンを街並みに添えています。

写真 : 増田好郎(» Homepage

デザインコンセプト

パリのメゾンに見立てた空間

神戸元町に突然出現した「シャトロワ」の館。「CHATROIS(シャトロワ)」は、魔法を使う可愛く魅力的な3匹のネコのキャラクターと彼女たちの住むパリを軸とした新しいスイーツショップです。
空間デザインは、パリのクラシカルなメゾンのイメージをベースに、モダンでシャープな要素を組み合わせています。
パリのメゾンの室内空間と感じられるように、店舗としての機能パーツ=棚・商品テーブル・地袋などは、額・ダイニングテーブル・ソファなどに置き換えました。
間接照明を内蔵した鏡面の額には、透明ガラスの棚が設置されています。
これにより、商品が額から飛び出て浮かんでいるように見せています。
額の付けられた壁に設置されたカウチソファは、商品展示用平台と地袋収納となっています。

ミラーによる虚像

今回の区画はわずか13㎡の極小空間ですが、片方の壁面全面にミラーを貼り、そこに映った「虚像」と連続することで空間が完成するようにデザインをしました。
これにより、倍の広さの空間が出現します。
商品展示用平台であるダイニングテーブルとチェアのセットは半分に切断されたものを鏡の面に取り付け、鏡の映ることによりテーブル・イスの姿が完成し、虚像を含めた空間の中央にセットされているかのように見えます。
天井の間接照明の掘り上げも、鏡の虚像と合わさって、正円の形となります。
更に、カウンターバックにあるダミーの扉は、鏡に映ることにより両開きの扉となっています。
この扉は少しだけ開いた位置で固定することにより、狭い空間の壁の向こうに、見えていない空間があるかのような広がりを感じさせています。
これらに加えて、ウィンドウディスプレイでは、ミラーのドットグラデーションによって、映り込んだ像が消えていくように見せています。
逆に2階に上がる階段の手前の扉は、壁の意匠で上手く隠し、扉と分からないようにしています。(カウンターバック正面右の壁が隠し扉となっています)
このように、ブランドのストーリーである「魔法」を感じさせる要素をたくさん空間に散りばめています。

神戸元町の景観に配慮

3階建の小さな建築のファサードは、建物正面を「パリの建築」をデフォルメした切り絵作品をインクジェット出力したテントで覆い、美しい神戸元町の街並みに溶け込むことを考慮しています。特に夜はそのテントをアッパーライトで美しくライトアップし、ショップから溢れる店内の光と合わせて、神戸元町の夜のシーンに彩りを添えることができればと配慮しています。

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